東急電鉄株式会社様 インバウンド対策への取り組み
住んでみたい街として常に上位にランクインするなど、日本人にとっても魅力ある路線の東急線。
渋谷をはじめ、中目黒や自由が丘など日本の流行を感じることのできるエリアを沿線に持ち、
海外からのお客さまも年々増加しています。
今回は、1日100万人以上の乗降客を誇る渋谷駅を取材させていただきました。
ご導入いただいた指さし会話ツールには、
駅構内における「基本的な接客フレーズ」の他「乗車券のご案内」、
また、車いすご利用のお客さまが電車への乗降をスムーズに行えるようサポートするための「バリアフリー案内」に関する内容も収録。
国籍を問わず、誰にとっても利用しやすい鉄道会社として積極的にインバウンド対策に取り組む東急電鉄の社員の皆様にお話を伺いました。
「指さし会話ツール」導入の経緯に関して
(本社 鉄道事業本部 運輸計画部 地域連携・マーケティング課 松永 優子様)
既に改札でのご案内用ツールとして、英語版の「おもてなしボード」を導入していましたが、英語圏以外のお客さまの来訪が増加することを見込み、
主要の4ヵ国語かつ鉄道独特の専門的なご案内をスムーズに行うためのツールとして、導入しました。
また、携行版(ポケット判)も作成し、改札以外でのお問合せにも対応できるようにしました。
渋谷駅の駅係員 菊地さんにお話を伺いました。
渋谷駅を訪れる外国人のお客様からよく聞かれる質問や、
これまで外国人対応で困ったことなどがあれば教えてください
欧米系のお客さまはもちろんのこと、中国や韓国といったアジア圏からお越しになるお客さまも多くいらっしゃいます。
駅係員の中には英語ができる者もいますが、その他の言語の対応は難しいことも多く、苦慮する場面がありました。
訪日外国人増加に伴い、渋谷駅で実施されていること
改札にお見えになる方やホームでご質問いただく方に対し、まずは笑顔でご対応できるよう心がけています。
語学に苦手意識のある社員もいますが、言葉が通じなくても“笑顔であいさつをする“ということはできるので、そちらを意識するようにしています。
バリアフリーおよび災害時の外国人対応について
2020年のパラリンピック開催時には、バリアフリー対応が求められると推測しています。
東急線の駅では、車いすをご利用のお客さまに対し、乗降時に乗車駅と下車駅のそれぞれでサポートができる体制を組んでいます。
災害時の対策としては、帰宅困難者訓練を定期的に実施しているほか、駅構内にある観光案内所(WANDER COMPASS SHIBUYA)には蓄電池を配備し、停電時などにおいて、お客さまが携帯の充電等行えるようにしています。
訪日外国人誘致のために実施されている施策など
・主要駅に訪日外国人向けのフリーWi-fiを導入
・駅・電車内で「おもてなしガイド」を活用した多言語対応サービスを導入
・「外国人おもてなし語学ボランティア講座」を駅係員(社員)が受講
・海外観光博にて沿線のPR活動を実施
「指さし会話ツール」ご導入により期待される効果
自動翻訳とは異なり、伝えたい内容をきちんと翻訳された文章およびイラスト付きでご案内ができるため、より正確な情報をお伝えできるようになると期待しています。
東京オリンピック・パラリンピック開催を前に検討されている対策
今回導入したツールは主に駅改札ならびに係員向けのものとなっているため、乗務員向けの指さし会話帳導入に関しても検討中です。
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■指さし会話帳について
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現在は旅行会話だけでなく、インバウンド対策ツールとしても力を入れています。